先日、ツイッターでこのようなツイートを見かけました。
この方のツイート曰く、色覚異常(色弱)とされる方は女性よりも男性のほうが多いとあります。
そこで、調べて実際にはどうなのか調べてみることにしました。
そもそも色覚異常(色弱)ってなに?
色覚異常とは生まれつき一部の色の違いが見分けられないものの診断名です。
網膜の中心部である黄斑に密集して分布している錐体細胞がまったくない、またはその一部しかもっていない場合に発症します。
色覚異常のなかでとくに多いのが先天性赤緑色覚異常で、赤や緑系統のいろの見分けがつきにくくなるものです。
また、青黄色覚異常というごくまれに見受けられるものもあります。
しかし、正常な人でもこちらの色は日常生活を送る中で補助色として使うことが多く、不便を感じることはあまりないそうです。
色覚異常は遺伝性である
まず、人間は両親から22対(44本)の常染色体と、1対(2本)の性染色体を受け継ぎます。
性染色体にはⅩ染色体とY染色体があり、それぞれから1本ずつ受け継ぎXXなら女の子、XYなら男の子になります。
そして、色覚異常は伴性劣性遺伝とよばれるX染色体の異常によって発症します。
そのとき、X染色体を2本もつ女性の場合はその両方が色覚異常の因子を受け継いだ場合のみ発症します。
この2本のうち片方だけが色覚異常の因子をもつ女性の場合は発症はせず保因者となります。
しかし、X染色体を一本しかもたない男性の場合は両親の片方から色覚異常の遺伝子を受け継げば発症してしまいます。
この色覚異常の遺伝子がどう受け継がれるかを分かりやすく表にしてみました。
色覚異常の遺伝形式

この表のように、母親が色覚異常なら生まれる男の子は全員色覚異常が発症します。
ですが、母親が色覚異常でも、父親が色覚異常を発症していなければ生ませる女の子は発症しません。
また、母親が保因者だった場合には、父親の色覚異常の有無に関わらず男の子は2人に1人、女の子は父親が発症していない限り色覚異常を発症することはありません。
この表からもわかるとうり、女性の場合は保因者となる可能性が高く、色覚異常が発症する確率は男性のほうが多いのです。
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